関東大震災があって以来、日本全国の皆さんの防災への意識ってかなり変わったんじゃないかなぁと思います。
ですが本当に正しい知識を持っていますか?
もしもあなたが家で寝ている時や家事をしている時、育児や食事をしている時に地震が起きたらまず最初にどんな行動をしますか?
そこで今回は、地震が発生した時に生死を分ける正しい初期行動についてご紹介していこうと思います。
生死を分ける数十秒

地震速報の猶予時間を知ってますか?
スマホやテレビなどで伝えられる「緊急地震速報」というものがあります。
緊急地震速報は最大震度5弱以上と推定される地震の際に、強い揺れが来る前に知らせるシステムです。
一般的に速報発表してから強い揺れが来るまでの時間は数秒から長くても数十秒と極めて短い時間しかありません。
そんな時間ではスマホを使って安全な行動について調べる暇もありません。
災害はいつどんな場面で怒るか分かりません。急な場面で慌てないためにも安全な行動を知っておきましょう。
自宅で地震がおきた時の行動を知っておきましょう。

では実際に地震が起こった時にどのように行動すれば良いのでしょうか。
とりあえず机の下?
トイレに逃げ込む?
外に飛び出す?
残念ながらどれも不正解です。
地震の時の行動というのは今いる場所によって全然変わってきます。その場に応じた正しい行動をすることができないと最悪命に関わってきますのでしっかりと把握しておく必要があります。
そんな時の為にも行動できるように自宅にいた場合の各場所での行動についてご紹介していきます。
リビングにいる時に地震が起きたら

前提として机の下に隠れるはNG
学校で習う「机の下に隠れる」というのは実は危険だったりもします。
転倒落下物で机の下に下敷きになってしまった時に、ガス漏れなどで火災が発生した場合逃げることが不可能になります。
阪神・淡路大震災では死者の83.3%が建物の下敷きや家具の転倒落下によるものでした。
地震が起きた時はクッションなどで頭を覆い玄関へ直行しよう。
戸建・マンション問わず玄関は柱が多い構造のため安全ゾーンと言われています。
キッチンで調理中に地震が起きたら

慌てて火を消さないで!
調理中に地震が来た時にやってはいけないこと
それは
火を慌てて消すこと!
地震発生した時に慌てて火を消そうとすると、熱い油や汁物などで火傷する場合があります。また、刃物や食器など危険なものが落下してくるリスクの方が高いため、消火よりも避難を最優先したほうがいいです。
最近のガスコンロは地震を検知して自動的にガスが止まる遮断機能もあるみたいです。
バスルームにいる時に地震が起きたら

浴室では避難経路の確保が大事
浴室で地震を感じたらまず「ドアを開けて避難経路を確保」しましょう。
揺れが収まるまでは無闇に動かずその場で待機するのが望ましいです。
バスルームは鏡が落ちて破片で怪我をするといった事例もあります。また古いバスルームだとタイルが落ちてくることも。そんな時は浴槽のフタや風呂桶などを被って身を守りましょう。
トイレにいる時に地震が起きたら

トイレに籠らないこと!
昔は「地震が起きたらトイレに逃げ込め」と言われていました。
ですが、これは昔の木造建物に対して言われていた言葉です。
昔の家のトイレは四方に太い柱がある構造でしたが、最近の家はほとんどがユニット形式で、四方に太い柱がない場合が多いのです。
トイレは壁に囲まれて、一見安全に見えますが出入り口は一カ所で地震の揺れでドアが変形すると閉じ込められる恐れもあります。原則は、地震時にトイレにいたら急いでドアを開け、玄関などの安全場所へ移動することです。
寝室で寝ている時に地震が起きたら

寝室では身を守ることが最優先
就寝中に揺れを感じて起きたらまずは枕や毛布を被って頭を守りましょう。
窓ガラスが割れて破片が飛んできたり家具が倒れてくる可能性もあるので身を守ることが最優先にすべきことです。
揺れが収まった時は外へ
慌てて避難しようとすると暗い夜は特に危険です。
揺れた衝撃で窓ガラスの破片が散らばっている可能性もあります。
ガラスを踏まないようにスリッパを履いて外へ避難する準備を行いましょう。
普段から寝室には高い家具は置かないようにした方がいざという時に安心です。懐中電灯やヘルメットを寝室のすぐ手の届く所に準備しておいた方が良いです。
2階にいる時に地震が起きたら

慌てずに2階で待機
1階に比べ2階の方が揺れが大きくなりますが、耐震性のしっかりしている家なら1階の方が安全ですがそうでない場合は2階にいるほうが安全と言われています。
慌てずに1階に降りようとせず揺れが収まるまで2階の安全ゾーンで待機するようにしましょう。
揺れが収まったら

揺れが収まったら安全を確認して避難
まずはケガ等がないか、割れたガラス・落下物や足元を傷つける物が無いか十分に確認しましょう。
確認した後に避難するときは火元の確認をし、電源ブレーカーを落として、安全な避難を開始します。
タワーマンションでの地震が心配

高層階に住んでたら地震の時どうしたら良いの?
眺めは良く、住んでいるだけで華やかな気分になることができるが、災害時には色んな壁に直面することになります。
直面する最大の問題がエレベーター問題。
揺れを感じてエレベーターで地上に避難するなんか絶対にしてはいけない行動です。強い揺れの場合はエレベーターが緊急停止してしまう可能性があります。そうなった場合は救出に時間がかかり命に関わる場合もあるのです。
階段でひたすら降りるのももちろん危険なので自宅の安全ゾーンで待機するのが望ましいでしょう。
タワマンの永遠のテーマ食料問題
次に問題になるのが食料問題です。
通常、災害時の非常用食料の備蓄は3日分と言われていますが高層マンションの場合はそうはいきません。
タワーマンションの高層階の場合、外に出ることが難しい場合もあります。内閣府では高層マンションの場合は1週間分を推奨しています。
マンションの場合は水道が止まってしまうケースも多くあり、しかも地震発生後も安全点検などに時間がかかるため、すぐに復旧させることは難しいようです。
そうならないためにタワーマンションに住んでる人は日頃からの準備が他の家庭よりも十分にしておく必要があります。
まとめ

地震というのは突然やってきます。
緊急時にも慌てずに行動できるように事前に対応を知っておくことが大切になります。
頭ではわかっていても、いざ地震がくるとパニックになりがちです。
自分の命を自分で守るために、いざという時にどういう行動をとるべきか、どうやって情報を集めるか今一度確認しておきましょう。